GPS計測データ(バラツキ)
GPS計測のデータは、衛星配置や視通、気象条件等の様々な誤差要因のため値がバラつきます。
比較的計測精度の良い水平方向(南北方向NS,東西方向EW)では±5mm+1ppm×D程度、精度の劣る高さ方向(UD)では、±10mm+1ppm×D(D:基線長km)程度の幅で計測値がバラつき、mm単位で斜面の変位を検出する事は難しいのが現状です。
比較的計測精度の良い水平方向(南北方向NS,東西方向EW)では±5mm+1ppm×D程度、精度の劣る高さ方向(UD)では、±10mm+1ppm×D(D:基線長km)程度の幅で計測値がバラつき、mm単位で斜面の変位を検出する事は難しいのが現状です。

トレンドモデル
GPS計測データのような時系列計測データは、変位トレンドに変動成分が加わったものです。そこで、変動成分を単純な正規白色雑音(ホワイトノイズ)とすると、次式の観測モデルで表現できます。
時系列YnからトレンドUnを推定するために、上式の観測モデルにトレンド成分モデルを組み合わせたモデル、すなわち次のようなトレンドモデルを考えます。
実際には、上式のトレンドモデルを状態空間モデルで表し、カルマンフィルタによる状態推定と平滑化処理を行います。

時系列YnからトレンドUnを推定するために、上式の観測モデルにトレンド成分モデルを組み合わせたモデル、すなわち次のようなトレンドモデルを考えます。

状態空間モデル
カルマンフィルタと平滑化処理
状態空間モデルの状態推定問題では、時系列Ynの観測値に基づいて状態Xnの推定を行うことが重要になります。
しかし、通常の時系列解析で行われる回帰分析では、GPS計測結果に含まれる異常値(極めて誤差の大きな観測値)に追随しすぎるため、異常値と斜面変位の区別ができません。

そこで、カルマンフィルタのアルゴリズムを適用して状態推定を行います。
この方法では、現在の計測値から一期先予測を行い、新しい計測値が得られると予測誤差を評価して推定精度が改善されます。
この作業を随時行いながら、新しい計測値が得られるたびにフィルタリングと固定区間平滑化法による平滑化処理を行います。
この方法では、現在の計測値から一期先予測を行い、新しい計測値が得られると予測誤差を評価して推定精度が改善されます。
この作業を随時行いながら、新しい計測値が得られるたびにフィルタリングと固定区間平滑化法による平滑化処理を行います。


