すべり面の強度にはピーク強度、残留強度、運動時のせん断強度があり内部摩擦角が異なるため、破壊線が異なります。初生すべりの場合は、通常ピーク強度の破壊線にせん断応力が達して破壊し、破壊後、せん断応力は残留強度の破壊線まで低下します。したがって、破壊時にかかっているせん断応力と破壊後のせん断強度の力の差ΔFが土塊のすべり運動に消費されます。
一方、過去にすべりを起こした斜面(地すべり)で、すべり粘土のすべり方向への粒子の再配列によって鏡肌を呈しているすべり面は、残留強度の状態にあるので破壊しても純せん断強度が低下せず、せん断応力と破壊後のせん断強度の力の差ΔFがほとんどないため、少しの運動で安定を回復します。すべり面強度はφ要素だけとなるため、間隙水圧の影響で容易に変位します。このような地すべりを厳密にシミュレーションする場合は、すべり面強度を残留強度φとして変位に見合う水圧をすべり面に作用することになりますが、地すべり地では脈状に地下水が流れていることも多く、観測結果との整合性をとることは難しいことが多いです。
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| 応力-ひずみ関係とストレスパス |
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