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■ No.60 ■

国際航業:詳細な広域地形図を衛星写真から作製

 日経産業新聞などによると、国際航業は衛星写真から詳細な広域地形図を作製する社長直轄の「災害支援プロジェクト」を設けた。衛星写真とデジタル地図情報を照合し、被災後に迅速な復旧計画策定ができる体制を整える。従来は航空写真が主流だったが、新潟県中越地震で試作した地形図の実用性が高く、インド洋大津波の復旧にも役立ったことから、事業化に乗り出す。

  プロジェクトは衛星画像の判読、空間データの構築、防災計画、地理情報システムなど社内に抱える数名の専門家で構成し、田二谷正純社長が陣頭指揮する。

  地上分解能が15mと1mの二種類の衛星写真を使う。丸みを帯びた地上の写真を平面に修整し、画像地図に加工。幹線道路や鉄道、河川などの主要なデジタル地図情報を加えて地形図に完成させる。

  衛星写真の画像ライブラリーを使えば被災前の状況を把握できる。契約した人工衛星が撮影した最新の写真で現状がわかるほか、復旧作業の進ちょく状況も定期的な確認が可能になる。比較や計画策定が容易になる利点も大きいという。

  画像地図は航空写真が一般的だが、画像解像度の向上や処理技術の進歩で衛星写真の利用も実用段階になった。航空写真の方がコストは依然低いが、飛行機の手配や天候条件などで地形図作製に時間がかかるリスクもある。衛星写真は画像ライブラリーの活用で初動が早いほか、より広域な地形図の作製も可能だ。

 スマトラ島沖地震に伴うインド洋大津波では、日本政府も復興支援を打ち出した。国際航業は衛星写真を基に10万分の1や1万分の1の広域地形図を作り、外務省や国土交通省、国際協力機構(JICA)などの政府機関に提供した。アジア開発銀行や国際協力銀行、コンサルタント会社、建設会社、大学関係者などからの要望にも応じた。

  中越地震で作製した地形図が「予想以上に有効だと実感した」(田二谷社長)ため、事業化を決めた。山古志村など人口の少ない地域は詳細地形図が整備されておらず、広域な地形図作製に衛星写真は有効だと判断。国や地方自治体を対象に需要開拓に取り組む。



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