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■ No.27 ■

中国有人宇宙船打ち上げに成功!

 読売新聞などによると、中国は10月15日の午前9時(日本時間同10時)に飛行士1人が搭乗した初の有人宇宙飛行船「神舟5号」を、同国内モンゴル自治区の酒泉衛星発射センターから長征2号Fロケットで打ち上げ、約10分後、地球を回る周回軌道に乗せることに成功した。

  有人宇宙船の打ち上げは、1961年の旧ソ連(ロシア)、同年の米国に続き3か国目。16日朝に予定される帰還まで成功した場合、軍事力を含む総合国力の増強を目指す中国は今後、米露の宇宙開発に縮小傾向が見られる中、有人宇宙飛行に加え、月探査など野心的な宇宙開発計画を加速させる見通しだ。写真:新聞のトップ記事

  新華社電によると、宇宙船には、遼寧省出身の人民解放軍の空軍パイロット、楊利偉・中佐(38)が搭乗した。

  有人宇宙船プロジェクトの責任者によると、神舟5号は、地上から約200―350キロ上空の楕円(だえん)軌道を周回した後、軌道を変えて同343キロ上空の円軌道に乗り、地球を14周する予定。着陸場所は、過去4回の打ち上げ実験と同じ、同自治区とみられる。

  有人宇宙飛行は、1992年以来、中国が国の威信をかけて取り組んできた一大プロジェクト。打ち上げ場所の同センターには、胡錦濤国家主席ら国家指導者が顔をそろえた。打ち上げ成功は、メディアを通じて速報された。

  神舟5号打ち上げについて中国は、15日から17日の間に行うことを事前発表していた。この日の現地は晴天で、打ち上げにとって最も重要とされる天候、気温面の条件が整ったとみられる。最大3人が搭乗可能な宇宙船の飛行士は1人で、今回中国が何よりも「有人」宇宙飛行の実現に比重を置いたことを裏付けた。

  一方、中国にとって神舟5号は、2008年北京五輪開催とともに新たな国威発揚、国家団結のシンボルとなり、発足1年に満たない胡錦濤政権の求心力向上に直結するのは確実だ。

  中国は今後、科学技術大国としての地位を内外に誇示しつつ、次の目標とする月面探査や宇宙ステーション計画など、独自の宇宙開発戦略を加速させる構えだ。軍事利用や商業衛星など宇宙開発分野で米国の“独占”を阻む思惑もある。

  92年に有人宇宙飛行計画に本格着手した中国は、94年、ロシアと宇宙技術協力協定を締結。同国の宇宙船「ソユーズ」の技術を導入し、江沢民・国家主席(当時)自らが名付けた宇宙船「神舟」を自主開発。99年11月に実験を開始し、今年1月までに計4回の打ち上げ、回収に成功した。

■長征=中国が独自開発したロケット。1970年以来12種類70機が打ち上げられ、96年以後連続28回発射に成功している。今回の「神舟5号」には、有人宇宙船用として特に開発され、99年に初めて打ち上げに成功した長征2号Fが使われた。2段式で全長58メートル。中国では最大級のロケット。推進燃料にヒドラジンを用い、9・5トンの物体を宇宙に運ぶ能力がある。信頼性を高めるため、2系統の制御システムを備えているのが特徴。



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