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■ No.21 ■

宇宙へのエレベーター

  米LiftPortは、米国宇宙協会(National Space Society)が進めている、地球と宇宙ステーションを結ぶエレベーター「Space Elevator」建設計画への正式な参加を表明した。2018年4月12日が運行開始予定日とアナウンスされている。

  Space Elevatorを、サイエンス・フィクションの世界ではなく、現実の宇宙計画として科学的な観点から綿密なる研究調査を行うプロジェクトに、これまで半世紀以上の歳月が費やされてきた。NASAの研究所となるInstitute for Advanced Concepts(NIAC)を始め、Eureka Scientific、HighLift Systemsなどの研究機関が調査に加わり、すでに技術的な見地からは、Space Elevatorの建設着手にゴーサインを出す報告書が提出されている。

  これを受けて、National Space Societyは、Space Elevatorの建設計画に対する社会的な認知度を上げることにより、世界各国の協調と理解を得られるとのコンセプトから、積極的なPR活動を展開中。建設には巨額の費用がかかるものの、完成すれば、宇宙に向けてロケットを打ち上げるよりも、はるかに少ない費用で安全かつ容易に宇宙計画を進められるとのメリットが強調されている。

  LiftPortは、実際の建設作業を担うことになっており、太平洋上の赤道付近に海上プラットフォームを設置予定。そこから約62,000マイル(約10万キロメートル)上空の宇宙ステーションに向けて、カーボン・ナノチューブ製の帯状エレベーター通路(Ribbonと呼ばれる)を作り上げ、地球と宇宙を結ぶSpace Elevatorが実現するという。

  大気圏外には約4時間で到達し、エレベーターの最大積載量は5トン。海上プラットフォームと宇宙ステーションを、1年に数百回の往復が可能という。通信衛星や、太陽エネルギーを利用した発電システムといった物資の輸送のみならず、人間を乗せて運行することも計画されており、手軽な宇宙旅行が実現することになるかもしれない。

  エレベーターに乗って宇宙へ行ける……!? いまだ信じ難い話ながらも、LiftPortのホームページ上では、「Countdown to Lift: April 12, 2018」と表示されて、目立つ蛍光色で、Space Elevatorの運行開始に向けたカウントダウンがスタートしている。また、National Space Societyは、「Roadmap to Space Settlement」と題するレポートにおいて、宇宙に人間が居住するためのロードマップ計画の重要ステップに、Space Elevatorを位置付けている。

  National Space SocietyのBrian Chase氏は、「現行の宇宙への輸送システムをサポートすることも重要ではあるが、飛躍的な成功をもたらす可能性を秘めた技術を調査し、実用化していくことも非常に重要であると信じている」とのコメントを発表しており、Space Elevatorへの大きな期待を表明した。



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